こちらの会社は、一言で表現すると全体会議のマンネリ化に悩んでおられました。
社員全体が会議に対する意識が低く、せっかく会議をしてもダラダラと時間ばかり費やし、結果的に会議の内容も単なる情報共有程度に留まってしまい、部門間で協力するといった姿勢も見受けらないといった状況です。具体的には以下の様な内容です。
- 会議は単なる報告型
- 目的は情報共有・参加者の意向確認のみ
- 一応会議の進行役がいるもののダラダラ長時間になってしまう
- 活気がない
- 発言者は特定の者のみで当事者意識をもって場に臨んでくれない
- 調査依頼をかけた課題もやってこない
- リーダーが育たない
- 一つの会社なのに部門間の協力関係がなく会社内が分断されている
2つの会議改革をご提案
まず、私たちが最初に会議にオブザーバーとして参加させて頂いた際、目的が明確でないと感じました。社長の意見に対して否定的な意見が多い上に、その代替案を出すわけでもないという状況でした。社長が設定した売上目標に対する達成率に関しても、売上報告者が単なる義務として報告していたのが実情でしょう。モールごとの売上の増減原因と結果の発表も何となくで、きちんとした仮説と検証と言えるものではありませんでした。
そこで、様々なサポートの中で会議改革(=スタッフの意識改革)が基本となる次の二つのご提案をさせていただきました。
①会議の時間を2時間に設定する ②目的を明確化する
①に関しては、短時間で要点のみを報告するには膨大なレジュメの量を減らすこと、②に関しては、プロジェクト別、部門別と目的に合わせて参加メンバーを選別することをご提案致しました。
会議全体の引き締めと参加意識の向上
まず、3ヶ月間ほど毎月オブザーバーとして全体会議に参加することにしました。
その後は会議の進行役(部門リーダー)と協力して一緒に段取りをし、事前に伺っている社長がスタッフに伝えたいこと」を社外経営スタッフの立場から社内スタッフに伝えられるような内容の話の時間を設けて話しています。
会議後は、議事録の内容チェック(報告内容、課題内容)をし、次回の会議の進行役に、課題を中心とした漏れや補足事項等をコメントしています。
社外スタッフが社内会議に加わることで、会議全体が引き締まると共に参加意識も芽生え、課題や会議開始時間をしっかり守るようになりました。
人材の潜在能力が発揮されるという副次的効果も!
社外経営スタッフを社内会議に巻き込むことで、全員が会議の開始時間にきちんと集まるようになりました。また、会議自体が引き締まり、課題に関してもやってこないということがなくなりました。会議の内容にたまにブレストを取り入れることにより、人材の意外な潜在能力を見出すことができ、プレゼン能力が向上するなど副次的効果もありました。みなさんの目的意識がはっきりとし、参加意識が芽生え、表情にも活気付いた様子が窺い知れました。
当事務所では、引き続き、会議という手段にとらわれず社長が50歳までになりたい姿に向けて、インターネットモール以外の販路開拓、構築したい組織体制作り、リーダー候補者へのコーチングなど、社長が困っていることに対して当事務所が持つ人脈やネットワークを駆使し、人とAIを含めた社内環境整備のサポートをしていく予定です。