脱サラしたばかりの社長様からのご相談でした。
やってみたいビジネスモデルがあるものの、サラリーマン経験しかないため、経営のイロハから総合的にコーチングしてくれる信頼のおける相談者を探していらっしゃいました。
とても慎重な方で、自己資金は潤沢なものの何をどう始めてよいか分からないため、やってみたいビジネスに対して信頼できる建築コンサルタント・不動産屋・税理士・経営コーチが必要とのことでした。具体的には、自分と協力者で考えたビジネスモデルに落とし穴がないかどうか確認し、リスクや最悪のシナリオ、税金のことを総合的に一緒に考えてくれ、肩を押してくれる、正に全信頼を置ける伴走者をお探しでした。
一歩踏み出す勇気を持っていただくために
ビジネスモデル自体はかなりリスキーなものでした。しかし、これから生きていく上でそれ以上に得るものがあると見込んでおられました。脱サラしたばかりで自信がなかったのかもしれませんが、ご本人の「事業を成功したい」「この業界のプロになりたい」という情熱と、一歩踏み出す勇気が必要な社長様でした。
そこで、月に1回1時間、社長の行動・学習事項を報告・面談する機会を設けることをご提案致しました。最初は、質問しながら課題を提示し、それを次回までにやってくる、調べてくるという形式でした。先方社長は「教えられて勉強になりました」だけでは困るので、そのことについて違う角度から（反対側から）の質問を繰り返したり、深く質問したり、社長のモヤモヤや不安点を解消するような質問を投げかけるようにいたしました。
経営情報の選別能力を鍛える
多少失礼な言い方となってしまうかもしれませんが、様々なビジネスの情報を持って来る、何にでも興味をお持ちになる社長様なのですが、他人のビジネスモデルを真似するにも取捨・選別能力がいるということと、そのビジネスモデルの手法が自分に合っているのか 本当に実践できるのかどうかを知ってもらうことが大切です。
毎月のご面談、時にはメールでのご相談を繰り返すことで、先方社長様には専門家に質問 する能力や課題設定力、取捨・選別能力が徐々に身に付き、今後の目標に向け着実に力を付けていらっしゃいます。
ビジネスサイクルを育み、真の自立へ
先方社長様は、専門家に質問する能力や課題設定力が身に付いてきたと思っています。一歩踏み出した途端に自問自答している様子も垣間見えるように、質問の内容も文字で起こすことにより上手に整理できようになってきました。ただ、今回一歩踏み出せたのは、背後にブレーンがいることで踏み出す勇気が後押しされたとも言えますので、本当に自らの力だけで自立するにはもう暫く時間が必要に思われます。
先方の最終目標の設定は、現在、東京・千葉で実行しているビジネスモデルを故郷の福島県で成功させるというところにあります。それに向けてまずは東京・千葉で成功と失敗の両体験を積んで自信をつけてもらった上で、社長一人で不動産の販売先を見つけ、提案をし、仕入れ、価値を付けるという一連のビジネスサイクルを完結できるように、真の自立へ向けたサポートをしていきたいと考えております。
