新会社法では最低資本金制度自体が撤廃されましたが、「解散事由の登記」を行って設立した確認会社は注意が必要です。確認会社として設立した以上、新会社法施行後も従来の「5年以内の増資ノルマ」と「解散事由の登記」はそのまま残ります。従って、近いうちに確認会社を卒業できそうにない場合、とりあえず解散事由を抹消する変更登記手続きを行った方がよいでしょう。
この手続きはすぐに行う必要はありませんが、手続きを忘れ、気づいたときには設立後5年経ってしまい解散したと見なされてしまうことになりかねないので、なるべく早く手続きを依頼されることをお勧め致します。
具体的には、解散事由を定めた定款の規定を変更し(取締役会議事録・取締役の決定書の作成が必要)、印紙代3万円を納付して、解散事由の抹消登記手続きを行う必要があります。
なお、確認会社には、経済産業大臣への各種届出義務(計算書類の提出義務、本店や照合、資本金等を変更した時の届出義務等)がありましたが、会社法施行で確認会社制度が廃止されたのに伴い、この届出義務も廃止されました。
(久保 康高)