企業の外部環境は絶えず変化していてその対応が求められています。例えば飲食店などは5年間何もしないと売上が60%になるといわれています。従来と異なる取り組みの着手、すなわち経営革新が必要とされています。
中小企業者が経営革新を図り、経営革新計画を都道府県に提出し承認を得るとその取り組みに対して様々な支援が受けられます。
「中小企業新事業活動促進法」の経営革新とは『①新商品の開発または生産②新役務の開発または提供③商品の新たな生産または販売方式の導入④役務の新たな提供の方式の導入その他』の新事業活動(新たな取り組み)とされ、個々の中小企業者にとって新たなものであれば、すでに他社において採用されている技術・方式を活用する場合についても原則として支援対象となります。
承認を得るためには新事業活動によってその経営の相当程度の向上をはかることが必要とされています。
◇経営革新計画の承認に伴う支援策
- 金 融 国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、商工組合中央金庫等より有利な条件で融資が受けられます。信用保証協会より有利な条件の保証が受けられます。
- 補助金 新事業活動による経費について都道府県等から補助金を受けられます。(東京都の場合・・・補助限度:1,000万円、補助率:1/2)
- その他 優遇税制、販路のコーディネート、イベント紹介、特許料等の減免措置
《まとめ》経営革新というと大変難しい印象を受けますが、経営者の皆様が日ごろ、仕事や業務について様々な工夫をされていたり、何か新しい試みをお考えだったりすることがあるはずです。これらを計画的に織り込んでいくことが経営革新計画そのものです。経営革新計画を作成することのメリットとして①経営者が考えを整理でき目標が明確になる②社内外に明確な説明ができ信用力がアップする③支援措置やその他の施策が活用できる、等があげられます。
(廣島 清量)