仕入は商売のもととも言えるもので、会社が収益を上げるためには欠かせないものです。また、いい商品を安く仕入れることができればそれだけで利益が約束されるほど、会社にとっては重要な意味を持ちます。しかし、この仕入で重要なポイントとして、期末の在庫の問題があります。
『当期に仕入れたもの全額が仕入として費用になるわけではありません。』
会社は仕入れたときに代金を支払います。(掛け取引という場合もありますが)代金は既に支払ったのだから、仕入代金の全額がそのまま費用になって良さそうです。しかし、仕入はその期の売上に対応させる必要があります。つまり、売れずに残った分は費用として計上できないということになります。
*例えば、500万円の仕入を行っても、期末に200万円分の在庫があれば、費用になるのは300万円となります。
よって期末在庫の評価方法も利益を左右する重要な要素になると思われます。評価方法はいろいろありますが、一般的には年度最終に仕入れた原価をもととして在庫金額を計算する方法(最終仕入原価法)が採用されています。それぞれの計算方法によって在庫金額が変わってきますので、会社にとってどの評価方法が有効であるか、検討してみてもいいでしょう。
(斎藤 勝)