■ 信用保証協会のセフティネット保証制度のご紹介
会社が資金繰り対策として、銀行から融資を受ける際に、銀行の薦めもあって信用保証協会の保証を利用するケースが殆どです。保証料を支払う必要がありますが、銀行にとっては貸倒れ(返してもらえなくなる)リスクが軽減されますので、融資を受けられやすくなるというメリットがあります。但し、保証額には限度があります。
そこで、セーフティネット保証制度をご紹介させていただきます。これは、最近3ヶ月間の平均売上等が、前年同期に比べ落ち込んでいるなどの諸条件を満たし、本店所在地の市区町村により認定を受けた中小企業に対して、別枠の保証限度で保証を行う制度のことです。保証枠いっぱいで借入れをされている企業、ここ最近の原油高、原材料の高騰の影響で、業績が悪化している企業などが多く利用しているようです。(斉藤 勝)
■ 社会保険の延滞金について
9月分(10月末日納期限)より、厚生年金の保険料率が変更となりました。
平成16年から毎年保険料率があがっていますが、経営が厳しい会社はやむを得ず社会保険料を滞納してしまうところもあるでしょう。
社会保険料の延滞金は保険料の額につき年14.6パーセントの割合で、納期限の翌日から保険料完納または財産差押えの日の前日までの日数によって計算されます。
なお、法人税法では損金に算入できない租税公課について延滞税・延滞金等をあげていますが、社会保険料の延滞金は損金算入が認められます。
■ 政管健保は「協会けんぽ」に変わりました
健康保険(政府管掌健康保険)は、従来、国(社会保険庁)で運営していましたが、平成20年10月1日、新たに「全国健康保険協会(協会けんぽ)」が設立され、協会が運営することになりました。
手続き等が一部変更になりました。主な変更点は以下の通りです。
○保険証 ○各種手続・申請先 ○保険料率
今まで社会保険事務所で行ってきた手続等の中で、提出先が都道府県ごとに設置した協会けんぽの支部になるものがあります。当面は社会保険事務所にも申請の受付等の窓口を開設するとのことですが、主に傷病手当金などの、書類一枚ではできないものの提出先(それに関連する資料の提出等が必要な場合があるもの)が協会けんぽへ移行することとなるので、郵送の場合は記入事項の漏れ等の注意が必要です。
また、今回の変更で注目されるのは、都道府県ごとに保険料が異なるという点です。
現在は今まで通りの1000分の82が適用されますが、来年の9月までには都道府県ごとの年齢構成や所得水準を考慮し、保険料率が決定される予定です。(廣島 三津子)