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労働保険の事務処理上の注意点

労働保険の年度更新の時期です。申告書が届いてお気づきかと思いますが、今年度より申告期限が5月20日から7月10日に変わりました。ただし、保険年度(4月1日~3月31日)の変更はありません。

なお、延納(3回の分割納付)の納期限も変更となり、第1期7月10日、第2期10月31日(今回は11月2日)、第3期1月31日(今回は2月1日)です。

7月10日といえば、厚生年金・健康保険料を決定する「算定基礎届(定時決定)」の提出期限と同様です。期限は同じですが、こちらは4・5・6月に実際に支払った賃金をもとにするもので申告する内容は全く別のものです。従業員を多く抱えているところなどは、混乱して間違いのないようにしましょう。

 労働保険の申告をするうえでの注意点は会社によってさまざまですが、今回は間違いがちな点をいくつかお知らせします。

【年齢による注意点】

 毎年4月1日の時点で64歳以上の方は雇用保険料が免除となるので、これらの方に支払った賃金は雇用保険の算定基礎となる賃金から除外されます。

そのため、雇用保険に加入している方が4月1日の時点で64歳以上の場合は毎月の給与から雇用保険料は控除しないように注意しましょう。

【賃金総額が著しく下がったまたは増加した場合】

 概算保険料の欄に労災・雇用保険分の賃金総額の見込み額を記入する欄がありますが、原則は前年度確定賃金総額と同額を記入します。ただし、前年度と比較して2倍を上回る場合または2分の1を下回る場合はその見込み額を記入します。

【延納時の各期金額を計算した際の端数処理】

 概算保険料が40万円以上になった場合などは、3回に分けて納付ができます(延納)。

 1期ごとの金額を出す際(÷3をする際)に余りが生じた場合は、すべて第1期分へ加算します。

【その他の注意点】

・事業を廃止した場合も申告書の提出は必要です。

    「一般拠出金」については石綿と関係のない業種についても負担するものです。                                   (廣島 三津子)

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