(1) 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)についての改正
① 平成21年に入居した場合、控除対象期間は10年、控除額は「年末の住宅借入金残高×1%」で計算されることになりました(控除額は50万円が限度)。
② 新築・購入した住宅が認定長期優良住宅(新築に限る)である場合は、優遇措置が設けられました。控除額は「年末の住宅借入金残高×1.2%」で計算(控除額は60万円が限度)。平成21年6月4日以降に入居していることが必要。
(2) 認定長期優良住宅新築等特別税額控除の創設
① 認定長期優良住宅を購入した場合、住宅ローンを組んでいなくても税額控除が受けられる(最大控除額は100万円)。
② 控除額を引ききれなかった場合には、翌年に繰越ができる。
③ (1)の住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)との併用はできない
④ 中古住宅には適用なし。
⑤ 平成21年6月4日~平成23年12月31日までに居住していることが要件。
(3) 住宅特定改修特別税額控除の創設
① 一定の省エネ・バリアフリー改修工事をした場合には、住宅ローンを組んでいなくても税額控除が受けられる。
② 控除額は「工事費用と工事にかかる標準的な費用の額のいずれか低い金額(原則200万円が限度)×10%」で計算。
③ (1)の住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)との併用はできない。
④ 平成21年4月1日~平成22年12月31日までに居住していることが必要。
(4) 上場株式等の配当所得についての申告分離課税制度の創設
① 上場株式等の配当所得について、申告分離課税を適用することができるようになった。
② 上場株式等の譲渡損失と配当所得の損益通算を行うことができる。
③ 平成21年1月1日から適用。
(5) 特定の土地等の長期譲渡所得の特別控除の創設
① 平成21年1月1日~平成22年12月31日までに土地を取得した場合、その土地の売却時にその年の1月1日で所有期間が5年を超えていれば、長期譲渡所得の金額から1,000万円を控除することができる。 (伊藤 淳二)