サラリーマン(給与所得者)は、通常確定申告をする必要はありません。なぜならば、給与所得者は、勤務先で年末調整をしており、改めて所得税の精算をする必要が無いからです。
しかし、一定の場合には年末調整をしていても、確定申告を
しなければならない場合や確定申告をしたほうが有利になる場合があります。
以下に、その中で主なものを記載します。
《確定申告をしなければならない場合》
① 定期的な副収入がある場合
地代家賃の収入や原稿料、貸付金の利子等の所得(収入-経費)が年間20万円を超える場合。
② 満期保険金などの受け取りがあった場合
保険の満期一時金や解約返戻金を受け取った場合。
③ 不動産等の売却をして利益が出た場合
土地や建物を売却した場合において、売却代金が取得代金を超える場合。
※ 取得代金が不明の場合には売却代金の5%が取得代金とみなされるため必ず申告が必要になります。
※ 他に不動産の売却損がある場合には同じ譲渡所得同士での相殺が可能です。
《確定申告をしたほうが有利な場合》
④ 多額の医療費を支払った場合
本人及び生計を一にする親族の医療費(保険金等で補填される場合には
その金額を控除後)の合計が10万円を超える場合。
⑤ マイホームを取得した場合
マイホームを取得し、且つ住宅借入金等の残がある場合。
⑥ マイホームを売却して損をした場合
マイホームを売却した場合において、売却代金が取得代金を下回り、且つ住宅ローンの残高がある場合。
⑦ 寄付をした場合
ふるさと納税(地方自治体への寄付)や赤十字への寄付、政党等への寄付をした場合。
⑧ 災害や盗難にあった場合
火災や天災、盗難などで居住用家屋、居住用財産に損失があった場合
※ 別荘、趣味娯楽用品、1つ30万円以上の貴重品などの損失は対象になりません。
◎ 上記に該当する場合でも適用に関して様々な要件があり、適用できない可能性があります。早めのご確認をおすすめします。 (水田 裕之)