4月20日に1例目が確認されて以来、猛威をふるう家畜の伝染病、口蹄疫。東国原宮崎県知事による非常事態宣言も出され、事態が深刻化しています。
宮崎県では義援金の募集が始まっており、市町村を経由して口蹄疫の被害を受けられた畜産農家に配分されるとのことです。義援金の配分は、宮崎県共同募金会と、関係機関で構成される義援金配分委員会において決定されます。
ここで、個人が口蹄疫被害義援金を支払った場合の優遇制度についてお知らせします。
口蹄疫被害義援金は地方公共団体に対する寄附金に該当します。
従って、まず支払った「義援金額-2,000円」について、その年の所得から社会保険料控除などと同様に所得控除を受けることができます。
さらに、住民税についても「ふるさと納税」を行った場合と同様の優遇を受けることができます。
「ふるさと納税制度」とは個人住民税を払っている人が、地方公共団体(都道府県・市区町村)に寄付をした場合、5,000円を超える額について、所得税のほか住民税からも控除され、優遇(減税)が受けられる制度です。
例えば、東京都A区に住む人が地方公共団体のB市(B市は出身地等に限らず、自由に選択できます。)に「ふるさと納税」として寄付すると、東京都A区へ納める住民税は、税額控除により減額され、B市に寄附をした金額の一部がA区に税金を納めたことと同じような効果になります。
従って、各個人の所得により税額控除額の上限額が設定されていますが、上限額以下であれば、所得税と住民税をあわせて「義援金額-5,000円」の税額が控除されることになります。
例えば50,000円の義援金の支払をした場合には45,000円が所得税又は住民税から控除されることになります。
寄付金控除を受けるには、寄付をした方が地方公共団体(都道府県・市区町村)が発行する領収書又は義援金の領収書を添付して、確定申告する必要がありますので領収書の保管に注意してください。
キーワード→「ふるさと納税」でYahooやGoogleを検索すると沢山の「ふるさと納税応援サイト」が表示されます。ふるさと納税の方法、税金控除額シミュレーション等のふるさと納税に関する知識や情報が掲載されています。また、ふるさと納税をすると各道府県では特産物を送ってくれるようで、その各道府県の対応が掲載されているサイトもあるので興味深く見ることができます。 (水田 裕之)