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「生計を一にする親族」とは?

所得税の計算上所得金額から控除される所得控除には、社会保険料控除や医療費控除など生計を一にする親族について所得者が支払った金額についても対象となるものが多くあります。ここでいう「生計を一にする」とは具体的にどのような状況を指すのでしょうか。生計を一にする親族とは、同一の生活共同体に属して日常生活の資を共にしている親族をいいます。

「生計を一にする」とは、必ずしも同一の家屋に起居しているものではないと規定されています。

例えば、勤務、修学、療養等の都合上、他の親族と日常の起居を共にしていない親族がいる場合でも、次に掲げるようなときには、これらの親族は生計を一にするものとされます。

  他の親族と日常の起居を共にしていない親族が、勤務、修学等の余暇には当該他の親族のもとで起居をともにしていることを常例としている場合

  これらの親族間において、常に生活費、学資金、療養等の送金が行われている場合

これに対して、親族が同一の家屋に起居している場合であって、明らかに互いに独立した日常生活を営んでいると認められる場合には、生計を一にする親族でないことになります。


所得者と生計を一にする親族とは、概略で次のように理解してください。

1)同一の生活共同体に属して日常生活の資を共にしている親族をいいます。すなわち、日常生活の糧を共通にしていることであり、消費の段階において財布のひもがつながって生活している事と言えます。

2)同じ家で寝起きを共にしている場合には、日常の生活における金銭面の区別が明確である場合を除いて、日常生活の資を共にしている親族と推定できます。

3)同居していない親族間においても、生活費の送金が常に行われているような場合には、生計が一であるとして扱われています。                        (伊藤 淳二)

  確定申告で雑損控除をして税金を少なくできる可能性があります!

納税者又は納税者と生計を一にする配偶者その他の親族で一定の範囲内のものの有する資産について、災害又は盗難もしくは横領による損失を生じた場合には、その納税者の総所得金額、その他の一定の所得金額からその損失を基に計算した金額を差し引くことができます(雑損控除)。

雑損控除の原因となる災害とは、震災、風水害、火災、冷害、雪害、干害、落雷、噴火その他の自然現象の異変による災害及び鉱害、火薬類の爆発その他の人為による異常な災害並びに害虫、害獣その他の生物による異常な災害を言います。

なお、損失額には損害を受けた資産そのものの価格のほか、原状回復等の費用も含まれます。

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