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従業員が入退社等する場合の社会保険の届出について

新年度に入り、従業員の入退社の手続をする機会があることと思います。

そこで社会保険に関しての入退社の主な届出を以下にまとめてみました。

どのようなとき

届出書類名

いつまでに

誰 が

従業員を採用   したとき

被保険者資格取得届

5日以内

事業主

被保険者が退職や 死亡したとき

被保険者資格喪失届

5日以内

事業主

被扶養者について 変更があったとき

被扶養者異動届

5日以内

被保険者    (事業主経由)

氏名に変更が   あったとき

被保険者氏名変更 (訂正)届

すみやかに

事業主

住所を変更したとき

被保険者住所変更届

すみやかに

事業主

資格取得届には、「資格取得年月日」を記入する欄があります。

入社後、従業員としての適性をみるため多くの会社は試用期間を設けていますが、試用期間は健康保険法、厚生年金保険法で規定している「臨時の雇用期間」に該当しませんので、41日から試用期間として入社した方が、71日から正社員となっても資格取得年月日は41日となります。つまり41日から5日以内に届け出なければなりません。

また、基礎年金番号を記入する欄もあります。これは、従業員より預かった年金手帳をもとに記入しますがここを誤ったり、漏れがあると加入記録が適切に管理されないなど、従業員に不利益をもたらす場合も出てきてしまいますので、十分に注意しましょう。

退職後の手続きにおいては、現在、国民年金3号から1号への届出を忘れて自身が1号被保険者に該当するにも関わらず、その事実に気付かず保険料が未納として処理されている・・・その結果、受給資格の25年を満たすことができずに無年金になってしまうということが問題になっています。

具体的には、会社員の夫の妻が社会保険上の扶養に入っている場合は、「第3号被保険者」となります。しかし、例えば扶養からはずれたり、夫が会社を辞めてしばらく無職でいたり、自営業になったりした場合は、夫、妻ともに1号被保険者に変わり、保険料を支払う義務が生じます。

ところが、ここで3号から1号への切り替え手続きを数年間忘れていると、その間は保険料を支払っていなかったことになり、年金受給資格を満たす25年の中に数えられないということが起きてしまうのです。

退職後の手続きに関しては事業主の責任ではありませんが、退職手続きの際に一言添えることはできます。

年金に関しては数年前から多くの問題をかかえており、あてにしていない方も多いかもしれませんが、将来のためにきちんとした届出をしておきましょう。                  (廣島 三津子)

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