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金融機関は中小企業経営者のどこを重視して取引の判断としているのか?

経営状態が厳しくなった企業が経営を立て直していくには金融機関の支援を必要とします。

ところで、金融機関は中小企業の再生支援を行うに当たりどのような点を重視しているのでしょうか。

 以下に、中小企業白書(2011年版)から、金融機関が再生支援に際して重視する判断基準をご紹介いたします。

~経営者の資質・経営改善への意欲が最も重要な要素~

白書から、金融機関が中小企業の再生支援に際して、重視する判断基準に関する調査結果をまとめると、下のグラフのようになります。

最も重視している項目が「経営者の資質・経営改善への意欲」(25.7)でした。次いで「経営再建への実現可能性」(23.8)、「既存事業(主たる事業)の技術力、競争力」(15.1)となっており、こうした判断基準が多いことがわかります。

金融機関が再生支援にあたり経営者の資質や意欲、再建計画の実現可能性を重視する理由は、再生支援を要請する企業は、これまでの企業経営がうまくいっていないわけですから、何故うまくいかなかったのか、経営者自身の意識と経営資源などについてしっかりと分析して、その原因を明らかにし、今後どうしたいのか、経営者自身よる説明を求めているということだと思います。

そのほか既存事業の技術力や競争力という要素もその企業が今後生き残っていけるかを判断する重要なポイントとなります。

金融機関が再生支援に際して重視する判断基準

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以上、金融機関が再生支援に関して重視する判断基準を紹介しましたが、経営者の資質・経営改善への意欲、計画の実現可能性などは、再生支援以外の融資の場合でも重視する点といえますので、普段から、経営者自身が決算書などで会社の現状と見通しを説明するなどして金融機関の理解を深めておくことが必要だと思います。(廣島 清量)

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