一般的な相続対策としては
1. 遺産分割における対策・・・・・・・相続税の発生の有無にかかわらず全ての人が対象
2. 相続税そのものを節税する対策・・・主に相続税の納税を視野に入れた対策
3. 納税資金の準備における対策・・・・主に相続税の納税を視野に入れた対策
などがあげられます。相続人のうちの誰にどの財産を継承させるか、相続人の間で争いが起きないように(いわゆる争続)など注意が必要です。それぞれの対策の具体例をご紹介します。
1.遺 産 分 割 対 策
☆ 公正証書遺言の活用
公正証書遺言は本人の自由意思に基づく本当の気持ちを公証人が十分にチェックした上で作成しますのであとで問題が起こるようなことはありません。また紛失や、改ざんなどの心配もありません。最も安全で確実な遺言の方式である。
☆ 贈与を利用して生前に遺産を分割
従来からある、暦年贈与(年間110万までは非課税)を利用して長い年月・複数の人に贈与していけば、大きな効果が得られる。
また生前贈与の方法として「相続時精算課税制度」(次の機会にお知らせします)を利用するのもきわめて有効である。(贈与時には特に争続にならないよう注意が必要)
2.節 税 対 策
☆ 計画的・長期的な贈与(1.を参照)
☆ 配偶者控除の活用
☆ 所有不動産を賃貸用にして課税価格を引き下げる。
☆ 養子縁組をして課税遺産総額を引き下げる。
☆ 生命保険へ加入する。(相続人数×500万の控除額)
3.納 税 対 策
☆ 金融資産の計画的贈与・・家賃収入を子供に移転することにより納税資金の準備ができる。
☆ 生命保険の活用・・・被相続人が生命保険に加入し、受取人を相続人にしておいて、保険金を納税資金に役立てる。
☆ 物納の準備をする・・・相続財産のほとんどが不動産の場合は生前から物納の条件を満たす準備をしておく。
相続対策は絶対必要な準備です。くれぐれも争続にしないための対策をふくめ個別のご相談をお待ちしております。(平林 明子)