企業の経営資源とは、一般的に「人」・「もの」・「金」と言われています。ここ最近ではこの3要素に加え、「情報」や「時間」など、新しい言葉も出てきている様ですが、どんな要素が今後出てこようとも、これらの中で最も重要な経営資源はやはり「人」ではないでしょうか?「もの」や「金」があっても、それ単体では何も始まりません。「もの」を動かすのも、「金」を使うのも、結局は「人」だからです。「人」がいて初めて、他の要素も経営資源足り得るのではないかと思います。
そこで今回は、この「人」という経営資源を、企業の経営において有効に活用するための手法について書かれた、「社員の見える化 著者:長尾一洋」という書籍の内容を一部ご紹介したいと思います。
本書の中で、筆者は「人材」を「人財」と表現しています。たとえ貸借対照表に資産として計上されていなくとも、「人」は立派な会社の財産という事なのでしょう。
「社員の能力を見える化する」
●社員の稼働率を見える化する・・・労働分配率だけでは社員の稼働状況はわからない?
●社員の資産価値を見える化する・・・成果だけではなく、プロセスも把握するために必要な事
「社員の心を見える化する」
●エゴグラムを使って、心を見える化する・・・エゴグラムを使ってわかる心の状態5つの領域とは
●心のバランスに合わせて会話を変える・・・領域ごとの適した会話の方法とは
●心のバランスの変化を見える化する・・・絶えず変化していく、人の心5つの領域
●ストロークを増やして、心を強くする・・・ストローク欲しさに人は頑張る
●見える化日報で、心を見える化する・・・日報はストロークを与えるコミュニケーション手段
「社員の価値観を見える化する」
●社員個人の価値観を見える化する・・・共通の指針が無ければ、社員はバラバラに動く
●会社の価値観・ビジョンを見える化する・・・価値観は「根っこ」。ごまかしはきかない。
●組織の風土を見える化する・・・会社の風土とは、雰囲気であり、空気であり、傾向である。
今回ご紹介したものは、本書のほんの一部でしたが、既に人を雇用している会社も、今後採用を検討している会社も、この「人」の問題は決して避けて通る事のできない永遠のテーマではないでしょうか?だからこそ、「人」をテーマにした書籍は沢山あります。しかし、どれも正解というものはありません。手さぐりで試行錯誤を繰り返し、自社に一番合った方法を選択し、実践する以外方法は無いのかもしれません。 (斉藤 勝)