1月24日に決定された税制改正大綱では金融証券税制についても改正が予定されています。
1. 上場株式等の譲渡・配当の税率
上場株式等の譲渡所得及び配当所得の軽減税率が2013年12月31日で廃止されます。
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2013年12月31日まで |
2014年1月1日以降 |
所得税(うち復興特別税) |
7.147%(0.147%) |
15.31%(0.315%) |
住民税 |
3% |
5% |
計 |
10.147% |
20.315% |
1. 株式及び公社債等の利息・配当・譲渡・償還
株式及び公社債の譲渡所得等に対する課税が見直されます。
2015年12月31日まで |
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利子 ・配当 |
譲渡損益 |
償還 ・一部解約 |
損益通算 |
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・上場株式 ・公募株式投資信託 |
申告分離課税(総合課税選択可) ※1※2 |
申告分離課税 ※2 |
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○ ※3 |
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・公社債
・公社債投資信託
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源泉分離 課税 |
非課税 |
雑所得 |
× |
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2016年1月1日以降 |
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利子 ・配当 |
譲渡損益 |
償還 ・一部解約 |
損益通算 |
・上場株式 ・公募株式投資信託 |
申告分離課税(総合課税選択可) ※1※2 |
申告分離課税 ※2
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○ ※3
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特定公社債等 ※4 |
申告分離 課税 ※例外あり |
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一般公社債等
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源泉分離課税 ※5 |
申告分離課税
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○ ※3 |
※1 申告不要(確定申告をしない)の選択可能
※2 2014年から非課税制度(日本版ISA)が開始、この制度を選択すると、毎年取得対価の額の合計額100万円を上限として、上場株式等の売却益や配当が非課税
なお、未公開株式の配当は総合課税のみ(配当控除あり)
※3 証券業者等の特定口座で損益通算可能、残った損失の繰越(3年間)は確定 申告必要
なお、2016年から上場株式等の譲渡所得等と未公開株式の譲渡所得等の間で損益通算ができなくなる
※4 国債、地方債、公募公社債(投信)、上場公社債等、特定公社債以外は一般公社債等
※5 同族会社が発行した社債の利子でその会社の役員等が支払を受けるものは総合課税対象
なお、実際に適用する場合は誤解を避けるため、専門家にご相談ください。 (廣島 清量)