~自主点検チェックシートの活用~
全国法人会総連合では中小企業の税務コンプライアンス向上のための取り組みとして、「自主点検チェックシート」及び「自主点検ガイドブック」を作成しました。
このチェックシートは全法連が日本税理士連合会や国税庁と協議を重ねて作成したもので、社内で自主点検をすることで自社の内部統制の強化、及び経理面の質的向上を目指すものです。
経理担当者が1人しかいない、または経営者自身が経理を行っているといった中小企業を想定して作られています。
内容は社内での書類の保管・整理方法といったことから各勘定科目別に注意すべきことなど、基本的かつ重要な項目が挙げられています。
下記に一部内容を抜粋します。
○自社で使用する領収書等は定型化され、担当者の責任の下に保管されていますか
○残高がマイナスになっている得意先についてはその理由が明らかにされていますか
○スクラップ、副産物等を売却した内容のわかる書類は保存されていますか
○自社で発行する領収者・レシートには適切に印紙を張付等していますか
このような83の項目のチェックシートになっていますが、事業内容等に合わせて追加・削除していき、自社に合ったチェックシートに改良していくことも内部管理の強化に繋がるでしょう。
定期的にチェックすることで、社内での情報の共有、不正防止といったことにも役立てることができると思います。新設法人の場合には自社の管理方法の確立にも有効です。
チェックシート及びガイドブックは法人会の会員でなくても全法連のホームページからダウンロードすることができます。
(http://tax-compliance.brain-server2.net/compliance/index.html)
ガイドブックには具体的な点検内容と点検を行う意味合いについても解説されていますので参考にしてください。
このようなツールを活用し自社の質的成長を促し、税務リスクを軽減していきましょう。
(石田 沙織)