企業は業種、規模等によって違いはありますが常にさまざまなリスクにさらされています。
例えば
自然災害や火災がおこった場合のリスク
食中毒や製造物責任などの賠償責任のリスク
取引先の倒産など売上や利益が減少するリスク
経営者、従業員等の死亡や事故などの人的損失のリスク
等ほかにも考え出したらきりがないほど様々なリスクがあります。
リスクの中には万が一のことがおこった場合には企業の存続も危ういものになってしまうものもあります。
安心して企業経営をしていくために自社にどのようなリスクがあるのかを洗い出し、リスクの発生をできるだけ防止・軽減させる対策をとること、及び万が一リスクが発生した場合に備えてできるだけ企業経営に影響を与えない対策をとっておくことが重要です。
1)リスク発生の防止対策
① リスク及びその発生原因の洗い出し
② 発生した場合の損失の程度の分析
③ リスクの除去又は軽減のための体制をとる
2)リスクが発生してしまった場合の対策
取引先の倒産や、人的損失のリスクは慎重に与信管理や健康、事故に気をつけていても万が一ということがありますし、自然災害については防止対策をとることもできません。
従って万が一のことがおこってしまった時に企業経営への影響を最小限に抑える対策が必要になります。
保険に加入することも対策のひとつです。
① 自然災害や火災に備えて火災保険・動産保険・店舗保険に加入する。
② 賠償責任リスクに備えて自動車保険・工事保険・生産物賠償責任保険等に加入する。
③ 取引先の倒産等のリスクに備えて倒産防止共済に加入する。
④ 人的損失のリスクに備えて生命保険に加入する
などがあります。例えば経営者に万が一の病気や事故が起こってしまい、一時的に経営の業務が行えなくなってしまった時の備えについて充分に対策をとっていない企業も見うけられます。
中小企業の場合、社長1人が抜けただけで業務が立ち行かなくなり売上が激減してしまう場合や、融資審査や取引先に対する信用確保の問題から一時的に資金繰りに窮する場合もあります。
そのようなリスクに備えるために保険などを利用して対策をたてることも安心して企業経営を行っていく上でのリスク対策として必要になってきます。万が一のことは起こらないに越したことはないですし、考えたくもないことですが、リスクについて正面から向き合い、その対策をとることは安心して企業経営を行うために必要不可欠なことです。自社にどのようなリスク・不安要素があるのか一度じっくり考えてみてはいかがでしょうか。 (水田 裕之)