最近、新聞や雑誌で見かけることが増えてきた「フィンテック(FinTech)」という言葉、さも当たり前のように解説抜きで使われることも多く見受けられます。私もそうですが、未だによく意味がわかっていない方も多いと聞いています。そこでフィンテックについて調べてみました。
~フィンテックとはどういう意味~
まず、フィンテックの意味ですが、これはファイナンス(Finance)とテクノロジー(Technology)の2つを組合わせた造語です。日本で作られた和製英語ではなく、アメリカでは5年くらい前から盛んに使われてきた単語で、日本語では金融ITとか、金融テクノロジーと訳されています。つまり、IT技術を使った新たな金融サービスを意味します。
~代表的なフィンテックの事例~
1)スマートフォンを基盤にした手軽な決済支援・小口送金
スマートフォンで小さな器具を取り付けるだけでクレジット決済や小口送金支援ができる、Squareや楽天スマートペイなどが有名
2) 顧客のデータ分析を駆使した融資ネット仲介、消費者金融
インターネット上のビックデータ(財務情報や与信情報)を活用して資金を借りたい人と貸したい人をインターネット上で結び付ける金融仲介
3) 人工知能を使った資産運用
人工知能を使って投資リスクやポートフォリオ等をアドバイスしてくれる投資支援
4)ショッピングサイト
サイトを使って物販したい人を支援、スマホでデザインできる、カード、コンビニ払い等あらゆる決済手段提供
5)家計管理の自動サービス
銀行口座やカード情報を登録しておけば、自動的にどんなものを買って支払ったかといった情報を収集・記録してくれる
6)業務支援
企業の銀行預金等のデータをクラウド上で自動的に会計処理し、その会計データをもとに融資や事業支援に利用
7)保険
自動車の急ブレーキ回数等でドライバーの属性などの情報を収集、解析し保険料に反映
8)ブロックチェーン
ブロックチェーンはビットコインの基盤技術として注目を集めたコンピュータネットワーク技術でフィンテックの本丸と言われている
以上のような動向の中、日本は欧米にくらべ、フィンテックの普及が遅れているとして、日本政府も5,6月に策定する新たな成長戦略に反映すべく検討しているようです。
(廣島 清量)