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中小企業の人材採用事情・・・

最近、経営者の方にお話をお聞きしていると、会社経営の課題として「人材不足」を取り上げられる方が、多く見受けられる様になりました。世間一般的な視点から見ても人材不足は問題となっており、「増加する需要に対応できない」といった声や、「時間外労働の増大による人件費増加」などを危惧する経営者が多いようです。

少し前のデータになりますが、中小企業庁が発表している「中小企業・小規模事業者の人材確保・定着」の中で、人材が「確保できている企業 ※以下A」・「できていない企業 ※以下B」の特徴をまとめたものがありますので、以下その一部をご紹介します。

まず、A及びBの人材採用における自社の強みを見ていくと、「仕事のやりがい」や「職場環境(労働時間・休暇制度など)」等が比較的、高い数値を示しています。しかし、こうした項目については、AとBにおいて大きな違いは見られません。そこで、AとBのそれぞれの強みを差分で比較してみると、「人材確保のためのノウハウ・手段」や「労働条件」、「賃金」が高い数値を示していることが確認できます。この結果から、AとBの違いとして、一般に言われている労働条件や賃金に加えて、企業としての採用力ともいうべき、「人材確保の手段・ノウハウ」において、Aの方が強みを持っていると考えられます。

では、その強みとは何なのでしょうか。上記データを更に「採用手段」、「情報発信力」の2つの観点に細分化し、人材採用(ここでは中途採用について)に関する詳細な内容を見てみます。

採用手段

中途採用の個別の採用手段の上位3つを見ると、ハローワークが69.0%と最も高く、「知人・友人(親族含む)の紹介」が46.7%、「就職情報誌や新聞・雑誌等の求人広告」が25.5%と続いています。採用実現率について見てみると、「知人・友人の紹介」や「取引先・銀行の紹介」が高い数値を示しており、中小企業・小規模事業者の人材採用方法としては、取引関係のある企業や教育機関の採用担当者、就労者の個別的な関係といった、「顔の見える採用方法」が一定の効果を発揮していることが分かります。

情報発信力

企業の規模によって就業時の労働条件等の情報の明確性が大きく異なることが分かり、中小企業、特に、小規模事業者において企業の就労条件や仕事内容が不明確で、就職希望者が求める情報提示が必ずしも十分とは受け止められていない様です。こうした採用に関する情報発信の実態に鑑みると、就職を希望する者が入社を決断する上での判断基準となる情報が不足している事が、中小企業・小規模事業者の人材確保におけるマイナス要因となっている可能性があるとの事。さらに、就職時に十分な情報がないことで、就職後に就労条件や仕事内容に関するミスマッチが生じ、人材の定着率の低下に繋がっている可能性があります。

上記の様に、各社が人材採用に効果があるとしている手段は1つの面だけを見れば効果的かもしれませんが、他の面として「コスト」「質」「数」等々、それぞれにメリット・デメリットがあるかと思います。自社に適した手段は何なのか?まだまだ模索が必要なようです。

(斎藤 勝)

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