これまでは老齢年金を受け取るためには資格期間が原則として25年以上必要でした。平成29年8月1日からは、資格期間が10年以上あれば老齢年金を受け取ることができるようになりました。
資格期間とは
◇国民年金保険料を納めた期間や免除された期間
◇サラリーマンの期間(厚生年金保険や共済組合保険の加入期間)
◇年金制度に加入していなくても資格期間に加えることができる期間
これらの期間を合計したものが「資格期間」です。
資格期間が10年(120月)以上あると年金を受け取ることができます。
※ 受け取れる年金の額は、納付した期間に応じて決まります。40年間保険料を納付された方は満額受け取れます。(10年間の納付では、受け取れる年金額は概ねその4分の1になります。)
この改正により対象となる方は手続きが必要です。
新たに年金を受け取れるようになる、資格期間が10年以上25年未満の方には、日本年金機構より年金請求書が郵送されます。(資格期間が10年未満の方へも年内を目処にお知らせが送付されます。)
今から保険料を納めて年金額を増やすこともできます。
1)60歳以上の方も国民年金に加入できます。(任意加入制度)
希望される方は60歳から65歳までの5年間、国民年金を納めることで65歳から受け取る老齢基礎年金の額を増やすことができます。また、資格期間が10年に満たない方は、最長70歳まで国民年金に任意加入することで、資格期間が増え、年金を受け取れる様になります。
2)過去5年間に納め忘れた保険料を納めることができます。(後納制度)
過去5年以内に国民年金保険料の納め忘れがある場合も、申し込みにより保険料を納めることができます。(平成30年9月まで)
- 国民年金付加年金制度を利用して年金額を増やす
国民年金第1号被保険者ならびに65歳未満の任意加入被保険者は、定額保険料に付加保険料を上乗せして納めることで、受給する老齢基礎年金に付加年金が上乗せされます。
付加保険料の月額は400円です。
対する付加年金額は200円×付加保険料納付月数です。
従って付加保険料を納めた分は2年間でモトがとれます。
付加保険料の納付を希望される方は別途手続きが必要になります。 (水田 裕之)