今年の4月1日から改正資金決済法が施行され、仮想通貨交換サービスが適正に実施されるよう制度整備が行われたことにより、今後さらに「仮想通貨」の利用が加速されることが予想されます。
「仮想通貨」とは、改正資金決済法では、次の性質を持つ財産的価値と定義されています。
①不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ、法定通貨(日本円や米ドル等)と相互に交換できる
②電子的に記録され、移転できる
③法定通貨又は法定通貨建ての資産(プリペイドカード等)ではない
そこで、気になる有名な仮想通貨である「ビットコイン」について調べましたので以下にご紹介させていただきます。
ビットコイン(以下BTC)の仕組みはどうなっているのか?安全性はどうなのか、気になるところです。
◆BTCを入手するには一般的には仮想通貨の取引所に口座を開設して、BTCを買うと口座にある「ウォレット」(お財布の意味)にBTCのデータ(暗号)が入ります。買い増せばウォレットに追加、売却したり、どこかへ送金したり支払に当てたりするとウォレットからBTCが出ていくというイメージです。BTCの出し入れはPC,スマートフォン等にウォレットのソフトやアプリをダウンロードしてネットワークに接続して行います。
◆BTCを支えるブロックチェーンとは?・・・仮想通貨を支える仕組みは、ブロックチェーンと呼ばれる技術がベースになっています。銀行は、中央サーバーで顧客の台帳(残高や入出金履歴等)を管理しており、この中央サーバーに巨額の資金を投じて強固なセキュリティーを施しています。一方、ブロックチェーンは発想が全く異なり、顧客の台帳を、ネットワークに繋がっている不特定多数のコンピュータに分散させ、共有する、という方法をとって台帳データの改ざんが不可能な仕組をとっています。そのことからブロックチェーンは、「分散型台帳技術」といわれています。最近ではメガバンクもこのブロックチェーンを採用する動きがあるなど、広く認められている技術です。
◆BTCは安全か?・・・ビットコインはプログラムに沿って自動的に発行され2140年までに2100万BTCが発行されることが決まっています。日本をはじめ各国が景気によって自国の通貨の供給量の調整を行うことによる通貨価値の変動リスクがあるが、BTCは安定していると言える。
過去にBTCの取引所の横領による経営破綻などいくつかの事件があったが、いずれもブロックチェーンに欠陥があったわけではなく、BTCの相場は上下動を繰り返しながら上がり続けています。
20年前、インターネットが登場した当時は、多くの人が「何それ?」「どうなっているの?」「危険はないの?」と思ったはずですが、今は、誰もが当り前のようにインターネットを使う時代になっています。同じことが「仮想通貨」にも言える可能性があると思います。
税理士 廣島 清量