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医療費控除手続きの改正に伴う注意点!

平成29年分の確定申告から医療費控除に関して3つの改正点があります。

1.セルフメディケーション税制(スイッチOTC医薬品)との選択適用になったこと

2.領収書の提出又は提示が不要になり、「医療費控除の明細書」の添付が必要になったこと

3.医療通知書を添付することにより記載が簡素化されたこと

今回は2.及び3.について説明します。

領収書の代わりに添付しなければならない「医療費控除の明細書」とはどのようなものでしょうか。

「医療費控除の明細書」には自己又は生計を一にする配偶者その他の親族のために支払った医療費について領収書から必要事項を記入します。

  • 医療を受けた方の氏名 ②病院・薬局などの支払先 ③医療費の区分 ④支払

った医療費の額 ⑤ ④のうち生命保険や社会保険などで補てんされる金額

この明細の記入にあたっては、「医療を受けた方の氏名」、「病院・薬局などの支払先の名称」ごとにまとめて記入することができます。

※ 医療費控除の明細書は国税庁のホームページからダウンロードできます。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/01.htm

上から4番目の「平成 年分 医療費控除の明細書(平成30年1月1日以降に提出するもの)」

また、医療通知書を添付する場合には上記①から⑤の明細の記入は不要になり、その合計金額のみを記入することになります。(医療通知書に記載されていない医療費や通院費などについてのみ上記①から⑤の記入が必要です。)

医療通知書とは自治体や健康保険証を発行する健康保険組合が各被保険者個人に対して送付する一定期間のあいだに利用した医療費の明細が記載された書類です。協会けんぽの場合は「医療費のお知らせ」という名称で毎年2月頃に送付されてきています。

この通知書のもともとの目的は医療に関する認識を深めていただき、医療機関等の受診の内容に誤りがないかを確認すること。とされており、平成28年までは医療費控除を受けるための領収書等の代わりになる書類とも認められておらず、利用頻度の低いものでした。

今後はマイナンバーを活用することも想定されています。

従って健康保険組合などから「医療費のお知らせ」といった書類が届いたら、医療費控除で利用できるので保管しておく必要があります。

また、医療費の領収書の添付や提示は申告時には必要ありませんが、明細書の記入内容の確認のため確定申告期限等から5年間、税務署等から領収書(医療通知書に係るものを除く)の提示又は提出を求められる場合がありますので、領収書は保管しておく必要があります。

※ 経過措置について

平成29年分から平成31年分までの確定申告については医療費控除の明細書の添付に代えて従来どおりの医療費の領収書の添付又は提示によることも認められています。

(水田 裕之)

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