2018年の確定申告書の提出期限は3月15日(木)です。しかし、申告内容によっては、期日後でも提出できるものもあります。反対に、3月15日を過ぎたらダメという手続きもあります。
~3月15日が期限の「手続き」~
3月15日は確定申告の所得税の提出期限であると同時に、贈与税などの税務手続きや青色申告適用申請などの期限にもなっています。納税の場合は期限内に申告及び納付をしなければ、加算税や延滞税がかかることもあります。
- 65万円の青色申告特別控除
- 青色申告適用のための手続き(届出をした年分より適用)
- 家族や親族に給与を支払う場合(専従者給与)の届出
- 贈与税の申告と納税
~確定申告が期限に遅れた場合はどうなる?~
確定申告の期限である3月15日を過ぎてしまった場合でも申告はいつでも受け付けてもらえますが、「期限後申告」として扱われます。期限後申告の場合、遅れたペナルティとして無申告加算税や延滞税が加算される場合があります。早く申告するほどペナルティは軽くなることもありますので、申告していないことに気付いたら、なるべく早く申告するようにしましょう。
期限に遅れても、申告期限後1ヵ月以内に自主的に申告している等一定の要件に該当するときは無申告加算税がかからない場合があります。
- 期限後申告すると青色申告特別控除が減額される
65万円の青色申告特別控除を前提として準備をしていたにもかかわらず、申告期限を過ぎてしまった場合、控除額が10万円に減額されてしまいます。
- 2年連続で期限後申告すると青色申告の承認が取り消しになることもあります。
~3月15日以降も提出できる「還付申告」~
還付申告は、3月15日を過ぎても申告することができます。
通常、給与所得者の場合は年末調整が行われるため確定申告の必要はありませんが、医療費、住宅ローン、ふるさと納税などの控除が適用される場合は、還付申告を行うことで、それに応じた税金が戻ってきます。
- 還付申告できる期間
還付申告書を提出できるのは、その年の翌年1月1日から、確定申告の期限に関係なく5年間となります。
申告することで、納め過ぎた税金が戻ってきます。
また、還付されるはずの税金を本来よりも少なく還付申告していた場合は、更正の請求という手続きを行うことで、所得税の還付が受けられます。更正の請求ができるのは、原則として法定申告期限から5年以内です。特に、年末調整から漏れている所得控除は気付きにくいので注意しましょう。
以上、確定申告ばかりに気を取られてしまいがちですが、ほかにも3月15日が期限の手続きがあることに注意が必要です。
また、申告書は3月15日を過ぎても提出することができるため、もし忘れているのであれば、気付いた時点で確定申告を行うようにしましょう。
(水田 裕之)