私ごとではありますが、今年、娘の高校受験がありました。どうにか市内の高校への入学が決まった様で、本人も(むしろ親の方が)一安心といった感じで、今では来月上旬に迫った入学式までの限られた時間を、まるで今までの分を取り戻すかのごとく、思う存分に謳歌している様子です。
受験勉強は、中学3年生の夏頃からはじめ、近所の学習塾での模試などで、自分のレベルと周りのレベルを確認しながら、どうにか入学可能な志望校を見つけたようです。家の中の様子も、次第に受験生を擁する家庭へと様相が変化し、家の壁やトイレの壁一面に、ベタベタと数学の公式や、英単語などの紙が貼られていきました。その貼り紙の中に、「○○高校合格 ○○点以上」と書かれた紙が、一番目立つように(トイレの中でしたが)貼られていたのを思い出します。おそらく塾の先生などに言われたのでしょう、自分の第一志望校が目立つ様に、一番大きな字で書かれていました。
それらの行動が娘の合格へ効果を上げたのかどうかはさておき、何か目標を持っている場合、それを紙に書き出すと一定の効果があると言われています。一体どのような効果が期待できるのか、いくつかポイントを上げてみたいと思います。
効果その1:目標がハッキリする
目先の日々の事柄にとらわれてしまうと、頭の中にだけ置いてある目標は、次第に忘れ去られていきがちです。「どうなりたいのか?」「いつまでに実現したいのか?」、書き出す目標は、より具体的であればあるほど良いと言われています。
効果その2:目標を可視化できる
紙に書いた目標は、日頃良く目にする場所に貼っておく事で、より効果が発揮されると言われています。それは、何度も目にする事で潜在的に脳に刻まれていく事にあると同時に、見るたび目標を思い出し、そして達成への意欲を取り戻すきっかけになるからです。
効果その3:脳のどこかで、無意識でも常に達成の道筋を考えられる様になる
目標を、毎日の様に何度も目にする内に、自然と脳の中での優先順位が高まり、達成までの道筋を考えようとしている時間に限らず、普段の何気ない生活のふとした隙間時間でも、考えを巡らせる事が出来るようになる効果があると言われています。
これらの事は、誰でもやろうと思えば今すぐにでも出来ることである反面、実行・継続することは思いのほか困難です。効果があるとは思えない・・忙しくて長続きしない・・実行しない理由は様々あると思いますが、会社のさらなる発展の為、ぜひ一度、自社の目標を紙に書き出し社員全員が毎日目にする所に貼り出してみてはいかがでしょうか?
(斎藤 勝)