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仮想通貨の法人税法上の取り扱い(平成31年税制改正大綱)

何かと世間を騒がせているビットコインをはじめとする仮想通貨ですが、最近では個人だけでなく法人として保有するケースが増えてきました。

これまでは個人の所得税の取り扱いについての記述はありましたが、法人税法についての取り扱いは曖昧なままでした。

平成30年12月14日に発表された税制改正大綱の中で、法人における仮想通貨の税務的な取り扱いについて以下の内容が盛り込まれました。

①法人が事業年度末に有する仮想通貨のうち、活発な市場が存在する仮想通貨については、時価評価により評価損益を計上する。

②法人が仮想通貨の譲渡をした場合の譲渡損益については、その譲渡に係る契約をした日の属する事業年度に計上する。

③仮想通貨の譲渡に係る原価の額を計算する場合における1単位当りの帳簿価額の算出方法を移動平均法又は総平均法とし、法定算出方法を移動平均法による原価法とする。

④法人が事業年度末に有する未決済の仮想通貨の信用取引等については、事業年度末に決済したものとみなして計算した損益相当額を計上する。

⑤その他所要の措置を講ずる。

上記の改正は、平成31年4月1日以後に終了する事業年度分の法人税について適用する。なお、同日前に開始し、かつ、同日以後に終了する事業年度については、会計上仮想通貨につき時価評価していない場合には、上記①及び④を適用しないことができる経過措置を講ずる。

仮想通貨について何らかの処理が必要になるタイミングは、主に「購入時」、「譲渡時」、「交換時」「決算時」の4つにタイミングが想定されます。

将来的にはどうなるかわかりませんが、現状では仮想通貨を使って何かものを買うという、通貨としての利用目的は少なく、通常は値上がりを狙って実物貨幣などに替える事で利益を獲得する目的が多いと考えられます。そのため一般的には、譲渡時・決算時の2つのタイミングで、一定の方法により計算した譲渡原価と譲渡額もしくは決算時時価との評価差額を把握する必要があると考えられます。

(斎藤 勝)

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