「クラウドファンディング」とは、「群衆+（Crowd）」と「資金調達（Funding）」という言葉を組み合わせた造語で、インターネットを通じて不特定多数の人に資金提供を呼びかけ趣旨に賛同した人（支援者）から資金を始める方法です。

クラウドファンディングには、支援者へのリターン（特典）の在り方によって、「購入型」「寄付型」「投資型」3つの種類に分けられます。現在の国内におけるクラウドファンディング大多数が購入型（支援者がお返しとしてモノやサービス、権利という形での特典を受け取る）になっています。

クラウドファンディングは、近年、複数のサービス事業者のサイトの登場により、サービスや商品などのプロジェクトのためにオンライン上で、誰でも参加できる形で支援を募るプロセスが容易になりました。これらの事業者は、プロジェクト起案者と支援者との仲介人として存在し、キャンペーンを主催するためのシステムとスペース、資金の受け皿としての機能を提供します。

• クラウドファンディングのプロジェクト実施の流れ

①プロジェクトの申請（アイデア、目標金額、達成期間etc）←審査

②プロジェクトの掲載準備（想いが伝わるプロジェクトページと魅力的なリターン）

③プロジェクトの公開（目標金額の達成に向けて、プロジェクトを積極的に発信）

④募集終了・リターン送付（集まった金額でプロジェクトを実施し、終了報告を行う）

⑤プロジェクトの実行（プロジェクトが成立したら、リターンの送付を行う）

• クラウドファンディングの利点

クラウドファンディングは、スタートアップの資金を調達するための大変優れた方法であることに加えて、いくつかの貴重な特典を提供します。

1）完全成功報酬制

サービス事業者のサービス形態は、原則的に完全成功報酬制です。そのためサイトを利用しプロジェクトを公開し、出資を募る段階では一切料金は発生しません。

2）宣伝効果がある

まだ世の中に認められていないサービスや商品の開発に取り組んでいる場合、プロジェクトを公開することによって宣伝効果が見込める。

3）ファンを獲得できる

支援者はプロジェクトに賛同してくれているので、サービスや商品のファンとして資金提供後も支援を続けてくれるはずで、事業が軌道に乗った後の顧客になってくれる可能性も高い。

• クラウドファンディングの対象には、どのようなビジネスが適しているか

①有形のアイテムをサポートしたいと思う傾向がある・・ストアを作るのは後でいい

②ニッチな見込み客向け・・日々の生活に存在するニーズやギャップを埋める商品

③キーワードは、話題性、他では手に入らない、強力な差別化

税理士　廣島　清量