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社会保険未加入事業者にも法的権限に基づく立入検査が開始!

社会全体がコロナに関する報道に注目していた令和2年5月29日、「年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律」が成立し、6月5日に公布されました。今回はその内容について簡単にご紹介させていただきます。顧問先企業様に直接的に関係する内容だけでなく、社長や従業員のご家族にも影響する内容がふくまれております。

  1. 日本年金機構の調査権限の整備(令和2年6月25日施行)

現在においても、日本年金機構は税務署から、従業員等への給与情報の提供を受けており、社保未加入の事業所に対して加入指導が行われています。しかし、そこに法的権限はなく、立入調査は適用事業所のみが対象となっていました。しかし、今回の改正により未適用事業所であっても、適用事業所である事の確実性が高いと認められる場合には、法的権限に基づく立入検査が行われるように変わります。数年前、建設業界の未加入問題で過去2年分の保険料の遡及適用が、加入に踏み切れない理由の一つとして取り上げられた際、日本年金機構は「立入検査前に自らの申し出で加入すれば新規加入として取り扱い、遡及適用は行わない」との見解を示しています。これは逆に言うと、立入検査があった場合には2年間の保険料を遡及適用される可能性が高いことを意味しているとも取れます。 

  1. 被用者保険の適用拡大

短時間労働者で被用者保険の適用対象とすべき事業所の企業規模要件が、現行では従業員数500人超の企業から段階的に引き下げられ、令和4年10月に100人超、令和6年10月に50人超となります。週の労働時間が20時間以上、賃金8.8万円以上、学生除外要件はそのままですが、勤務期間要件いついては現行の1年以上は撤廃され、2か月超の要件が適用されます。ご家族でパートやアルバイトなどをされている方がいらっしゃれば、今後は該当する可能性があります。

  1. 在職老齢年金制度の見直し(令和4年4月施行)

60~64歳の在職老齢年金制度について、これまでの支給停止基準額28万円から、現行の65歳以上の制度と同じ47万円に引き上げられます。経営者の中には、年金を受給しながら給料を取っている場合、年金支給が停止しない範囲で報酬を抑えているといったケースがありますが、これが引き上げられることで給与としてとれる幅が広がります。

  1. 受給開始時期の選択肢の拡大(令和4年4月施行)

これまで公的年金の受給開始時期は、原則65歳から70歳の間で自由に選択ができましたが、これが75歳まで繰り下げが可能になります。これにより65歳から受給開始した場合に比べ、75歳から受給を開始した場合には、年金月額が84%増額となります。

(斎藤 勝)

 

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