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土地の相続税評価額について

相続の無料相談をしていますと、相続税や贈与税を計算する場合の土地の評価額は、毎年市町村から送られてくる固定資産税の課税明細書に記載されている金額でよいのでしょうかという質問に出会うことがあります。

不動産を所有されている方であれば、毎年目にする固定資産税の課税通知書に記載された固定資産税評価額を土地の評価と思ってしまわれがちですが、相続税や贈与税を計算する上での土地の評価額は、相続税評価額にて計算いたします。

固定資産税評価額とは、固定資産税を課すためにその不動産所在地の市区町村長が決定する評価額です。

一方、相続税評価額とは、国税庁長官が各地域別に定める路線価や倍率(基準となる土地の価額や指標)を使用し、一定のルール(財産評価基本通達)にそって、計算する評価額です。

課税の目的が異なりますので、固定資産税評価額=相続税評価額ではありません。一般的には、固定資産税評価額は時価の70%程度の評価であり、相続税評価額は時価の80%の評価額であるといわれています。

土地の相続税評価額の計算方法には2通りあります。1つは路線価方式、もう1つは倍率方式です。土地の所在場所によって、どちらの方法を用いて計算するのか決められています。

☆路線価方式とは

その土地の面している道路に付されている路線価に地積を乗じて評価額を求めます。ただし、路線価には土地の形状等は加味されていないため、間口が狭い、奥行きが長い、形がいびつであるなどの個々の土地の形状に応じて、補正率といわれる係数を乗じることにより、評価額を数%から数10%減額します。従って、同じ道路沿いにある土地であっても、その形状等により大きく評価額が異なります。

☆倍率方式とは

固定資産税評価額に地目別の評価倍率を乗じて評価額を求めます。路線価が付されていない地域にある土地は、倍率方式により計算します。

土地の評価額については上記により算定しますが、その土地の利用方法等により評価額が減額される場合があります。例えば次のような場合です。

土地を第三者に貸している

貸アパートの敷地になっている

その土地を自宅の敷地や事業用として使用している(相続税の場合)

土地の評価については、1つ1つの土地について個別に判断を要し、またその判断によって評価額が大きく異なります。是非専門家にご相談ください。

相続診断士 平林 明子

 

 

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