「アルバイトの労働条件を確かめよう!」キャンペーン実施中です。
◆4~7月は「アルバイトの労働条件を確かめよう!」
厚生労働省では、全国の学生等を対象として、4月から7月までの間、自らの労働条件の確認を促すことなどを目的としたキャンペーンを実施しています。本キャンペーンは平成27年度から実施しており、本年で7回目となります。この時期、新たにアルバイトを始める学生等は多く、いわゆる「ブラックバイト」等に悩まされないよう、周知・啓蒙するものです。
◆主な取組内容
(1)都道府県労働局による大学等への出張相談の実施
(2)大学等でのリーフレット配布等による周知・啓発
(3)都道府県労働局及び労働基準監督署に設置されている総合労働相談コーナーに「若者相談コーナー」を設置し、学生からの相談に重点的に対応
リーフレットはクイズ形式で、「遅刻時には罰金を支払うルールがある」「タイムカードに記録されている労働時間が切り捨てられた」「研修中の時給が最低賃金を下回っている」「辞めたいが、代わりの人を用意しないと辞めさせないと言われた」「採用後、急に一方的なシフト変更があった」などの問いに、いずれも労働法違反との答えを示しています。
労働条件に関する総合サイト「確かめよう労働条件」では、アプリ、ウェブで労働関係諸法令の知識をマンガを通して楽しみながら身につけることができます。
◆この機会に事業主も確認を
重点的に呼びかけられているのは、以下の事項です。
①アルバイトを雇うとき、書面による労働条件の明示が必要です。
②学業とアルバイトが両立できるような勤務時間のシフトを適切に設定しましょう。
③アルバイトも労働時間を適正に把握する必要があります。
④アルバイトに、商品を強制的に購入させることはできません。また、一方的にその代金を賃金から控除することもできません。
⑤アルバイトの遅刻や欠勤等に対して、あらかじめ損害賠償額等を定めることや労働基準法に違反する減給制裁はできません。
多くの事業主にとっては、どれも基本的な事項でしょう。しかし、これらが守られず、苦しい思いをしている学生アルバイト等からの訴えがあるのも事実です。違法となる行為を見逃していないか、この機会にいま一度、確認されてみてはいかがでしょうか。
社会保険労務士 神山 真由美