SDGsというWordがマスコミ等で取り上げられるなど、最近目立つようになってきました。帝国データバンクの今年6月の調査では、SDGsに積極的な企業は39.7%で前回調査(2020年6月)より15.3ポイント増加し、SDGsに対する企業の意識が大きく拡大している結果が出たとしています。我々中小企業としてもSDGsを理解し、取組むことで経営に生かせるかもしれません。そこで、SDGsについて調べてみましたので、以下、ご紹介させていただきます。
[SDGsとは] SDGs(エスディージーズ)SustainableDevelopmentGoalsの略で「持続可能な開発目標」という意味です。SDGsは、2016年から2030年の15年間で達成すべき世界共通の目標として、2015年9月に国連で開催された持続可能な開発サミットで国連加盟193カ国が合意して採択されました。
SDGsには、2030年のあるべき姿を描いた、以下の17の目標と、それらの目標を達成するための具体的な169個のターゲットが設定されています。
①貧困をなくそう②飢餓をゼロに③すべての人に健康と福祉を④質の高い教育をみんなに⑤ジェンダー平等を実現しよう⑥安全な水とトイレを世界中に⓻エネルギーをみんなにそしてクリーンに⑧働きがいも経済成長も⑨産業と技術革新の基盤を作ろう⑩人や国の不平等をなくそう⑪住み続けられるまちづくりを⑫つくる責任つかう責任⑬気候変動に具体的な対策を⑭海の豊かさを守ろう⑮陸の豊かさを守ろう⑯平和と公正をすべての人に⑰パートナーシップで目標を達成しよう
[企業にとってのSDGsとは] SDGsは、社会が抱える課題が包括的に網羅されており、企業にとってはリスクとチヤンスに気づくためのツールとして用いることができます。自社の事業活動の内容とSDGsの各目標及びターゲットとの紐づけによって、リスクだけではなく、すでに事業活動そのものに、SDGsに対する潜在的なプラス要素が含まれていることが明らかになり、取組によって、リスクをチャンスに変えるだけでなく、企業が持つ、SDGsに対する潜在的な価値が明らかになるとされています。
[中小企業がSDGsに取り組むメリット]
イ)企業イメージの向上 | SDGsの取組が取引先や消費者に浸透すれば、企業イメージの向上につながる |
ロ)社会の課題への対応 | 社会問題に対応することは、将来考えられる経営リスクを回避することにつながる |
ハ)生存戦略になる | 今後は、SDGsへの対応がビジネスの取引条件になる可能性もあり、持続可能な経営を行う経営戦略として活用 |
ニ)新たな事業機会の創出 | 取組をきっかけに、地域の連携、新しい取引先や事業パートナーの獲得、新たな事業の創出などにつながる |
税理士 廣島 清量