令和3年分の確定申告よりふるさと納税による寄附金控除については「寄附金受領証明書」に代えて特定事業者が発行する「寄附金控除に関する証明書」を添付することで完結できるようになりました。
これまでのふるさと納税の確定申告では、寄附先の自治体が発行した寄附金受領証明書をもとに寄附先ごとに確定申告書に記載を行い、その証明書を確定申告書に添付・保管する必要がありました。
この度の手続き簡素化により特定事業者(国税庁長官が指定したふるさと納税ポータルサイト)から年間寄附額が一覧となった寄附金控除に関する証明書をダウンロード等により入手し、確定申告書に添付することで手続きが完結します。
データ入力の手間が軽減される以外にも散在する証明書管理の煩わしさの解消、年末の駆け込み寄附であっても寄附金受領証明書の到着を待たずにスムーズに手続きが行えるメリットがあります。
<e-taxによる確定申告>
ダウンロードした証明書データ(XML形式)を確定申告書へ添付して送信
<書面による確定申告>
ダウンロードした証明書データを国税庁が提供するQRコード付き証明書等作成システムでPDFファイルへ変換したものを印刷し、確定申告書に添付して申告
なお、これまで通り各自治体から寄附金受領証明書は発行されますので、従来通り自治体が発行する寄附金受領証明書を添付する方法も選択可能です。
- 特定事業者(ポータルサイト名)一覧(令和3年11月12日現在14サイト)
〇ふるなび 〇セゾンのふるさと納税
〇さとふる 〇ANAのふるさと納税
〇楽天ふるさと納税 〇ふるさと本舗
〇ふるさとチョイス 〇三越伊勢丹ふるさと納税
〇ふるさとパレット 〇JALふるさと納税
〇ふるさとプレミアム 〇au PAYふるさと納税
〇ふるさとぷらす 〇ふるラボ
複数のふるさと納税ポータルサイトで寄附を行っている場合は、サイトごとに証明書をダウンロードする必要があります。また、寄附を行ったふるさと納税サイトが特定事業者のポータルサイトでない場合は、「寄附金控除に関する証明書」は発行してもらえませんので申告手続きの簡素化には繋がりません。
税理士 久保 康高