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インボイス制度、小規模な事業者ほど準備に遅れ

令和4年9月8日、日本商工会議所ホームページで「消費税インボイス制度」と「バックオフィス業務のデジタル化」等に関する実態調査結果について」が公表されました。

実態調査結果によると、制度適用に必要な適格請求書(インボイス)発行事業者の登録申請を行った事業者はわずか1割となっていることが明らかになりました。

この調査は各地商工会議所会員企業3,771者に5月23日から6月12日までの期間に経営指導員等によるヒアリング調査を実施し集計したものです。

〈インボイス制度導入への準備状況〉

42.2%の事業者がインボイス制度導入に向けて特段の準備を行っていない。前回調査(2021年7月)時の59.9%から減少しているものの依然として準備が進んでいない。特に、「売上高1千万円以下の事業者」では依然として約6割と小規模な事業者ほど準備が進んでいない傾向がみられる(カッコ内は売上高1千万円以下の事業者のみの集計。以下同じ)

7.0%: 請求書発行システムや経理・受発注システムの入替・改修等を行っている(1.4%)

34.3% :情報収集は行っているが、具体的には取り掛かっていない(21.1%)

15.7%: 情報提供を受けたことはあるが、どのような準備が必要か分からない(16.3%)

42.2% :特に何もしていない(60.5%)

0.9%: その他(0.7%)

〈インボイス発行事業者の登録申請状況〉

すでにインボイス発行事業者登録申請を行った事業者は10.5%。特に、「売上高1千万円以下の事業者」では1.6%と、小規模な事業者ほど申請が進んでいない傾向がみられる。

10.5%:登録申請した(1.6%)

31.7%:登録申請する予定(11.5%)

15.6%:登録申請を行うか検討中(17.1%)

16.3%:取引先から要請があれば検討する(24.7%)

11.7%:登録申請は行わない(23.9%)

14.3%:制度内容を理解しておらず、検討していない(21.2%)

〈インボイス制度導入に向けた課題〉
インボイス制度導入に向けた課題(複数回答)については、最も多いのが「そもそも制度が複雑でよく分からない(47.2%)」で、以下、「発行する請求書等の様式変更(35.5%)」、「仕入先がインボイス発行事業者かの確認(26.0%)」、「受け取った請求書等のインボイス要件確認(19.7%)」、「システムの入替・改修コスト(17.9%)」、「仕入れ先からインボイスをもらえない場合、納税額が増加(13.5%)」、「消費税を納税しなければならなくなる(12.2%)」となっている。

〈インボイス制度導入後の対応予定〉

約3割の事業者が「免税事業者との取引は(一切または一部)行わない」・「経過措置の間は取引を行う」と回答し、免税事業者との取引を見直す意向を示した。

そのうち65%の課税事業者が取引先の免税事業者に対し、「インボイス発行事業者になるよう要請する」と回答した。

(水田 裕之)

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