5月8日、協会けんぽは、新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金について、傷病手当金支給申請書の療養担当者意見欄における医師の証明を不要としていた臨時的な取扱いを終了し、申請期間(療養のため休んだ期間)の初日が令和5年5月8日以降の傷病手当金の支給申請については、医師の証明が必要となることを明らかにしました。また、厚生労働省より上記の臨時的な取扱いを示していた事務連絡を改訂する「『新型コロナウイルス感染症に係る傷病手当金の支給に関するQ&A』の改訂について」(令和5年4月28日事務連絡)が発出され、令和5年5月8日から適用する改訂後全文として、次の9つのQ&Aが示されています。
Q1 被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染しており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。 →支給対象となりうる。
Q2 被保険者には自覚症状はないものの、検査の結果、「新型コロナウイルス陽性」と判定され、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。 →支給対象となりうる。
Q3 被保険者が発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っており、療養のため労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。 →なりうる。
Q4 被保険者が発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っていた期間については、労務に服することができなかった期間に該当するのか。→医師の意見書あれば〇
Q5 発熱などの自覚症状があるため自宅療養を行っていた方が、休職して4日目に医療機関に受診し、新型コロナウイルス感染症ではなく別の疾病に罹患しているために労務不能と判断された場合には、傷病手当金は支給されるのか。 →なりうる。
Q6 事業所内で新型コロナウイルス感染症に感染した者が発生したこと等により、事業所全体が休業し、労務を行っていない期間については、傷病手当金は支給されるのか。 →被保険者自身が労務不能と認められない限り、傷病手当金は支給されない。
Q7 本人には自覚症状がないものの、家族が感染し濃厚接触者になった等の事由において、本人が休暇を取得した場合には傷病手当金は支給されるのか。 →Q6に同じ
Q8 被保険者が、業務災害以外の事由で罹患した新型コロナウイルス感染症の罹患後症状(いわゆる後遺症)の療養のため、労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。 →支給対象となりうる。
Q9 被保険者は検査を実施していないが、同居家族が濃厚接触者となり有症状になった場合等において、医師の判断により当該被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染していると診断されたため、当該被保険者が労務に服することができない場合、傷病手当金は支給されるのか。 →支給対象となりうる
社会保険労務士 神山 真由美