令和6年分の所得税および個人住民税において定額減税が実施されます。その中で、定額減税しきれないと見込まれる方に対し、その差額を調整給付することが決定しています。
◆支給対象者
定額減税の対象者で、定額減税可能額が「令和6年分推計所得税額」または「令和6年度個人住民税所得割額」を上回る(減税しきれない)と見込まれる方
◆定額減税可能額とは
納税義務者本人および扶養親族数(控除対象配偶者および16歳未満の扶養親族を含む)に基づき算定します。
所得税分=3万円×減税対象人数 個人住民税所得割分=1万円×減税対象人数
※減税対象人数とは、納税者本人+控除対象配偶者+扶養親族(16歳未満を含む)の数です。なお、国外居住者は除きます。
◆給付金の算出方法
上記定額減税可能額が、「令和6年分推計所得税額」または「令和6年度分個人住民税所得割額」を上回る場合に、その上回る額を1万円単位に切り上げて算定した額を給付します。
支給額=①と②の合計額(合計額を万単位で切り上げ)
①所得税分定額減税可能額-令和6年分推計所得税額
②個人住民税所得割分減税可能額-令和6年度分個人住民税所得割額
※所得税は、令和5年分所得税額を用いて令和6年分を推計しています。
◆具体例:納税者本人が妻と子ども2人を扶養している場合
納税者本人の令和6年分推計所得税額(減税前)を7万3千円、令和6年度分個人住民税所得割額(減税前)を2万5千円とした場合
所得税分定額減税可能額:3万円×(本人+扶養親族3人)=12万円
個人住民税分定額減税可能額:1万円×(本人+扶養親族3人)=4万円
①所得税分定額減税可能額12万円-令和6年分推計所得税額7万3千円=4万7千円
②個人住民税分定額減税可能額4万円-令和6年度分個人住民税所得割額2万5千円=1万5千円
調整給付額:①4万7千円+②1万5千円=6万2千円
支給額は7万円(1万円単位で切り上げ)
◆給付金の支給方法および支給時期
調整給付金の支給対象者となる方については、各自治体より「確認書」が送付される予定です。「確認書」の発送時期や給付の開始時期等は各自治体によって異なりますので、各自治体のホームページなどでご確認ください。マイナンバーカードにより公金受取口座を登録されている方もしくは過去の給付事業等から各自治体が独自で保有する口座情報に該当がある方については、支給に関する必要な手続きはありません。公金受取口座が未登録かつ各自治体が世帯主の口座情報を保有していない方に「確認書」が送付される予定です。
(伊藤 淳二)